2021年4月29日木曜日

 和泉葛城山の春の花(2021年4月22~26日)

ヤマウグイスカグラ(山鶯神楽)<スイカズラ科>の花

日当たりの良い林縁でひっそりと咲いている。花はあまり目立たないが6月ごろに赤い実がなり甘くて美味しい。名前の由来はウグイスの鳴く頃に咲くからとか。
花は沢山は咲かないので見逃してしまう
花の長さは1.5cmほど、雌しべが長く突き出している


トサノミツバツツジ(土佐三葉躑躅)<ツツジ科>

紀伊半島と四国に分布する。和泉葛城山ではコバノミツバツツジに少し遅れて咲く。花も雰囲気も枝の先端に葉が輪生状に3枚つくところもよく似ていて区別が難しい。関東中心に分布するミツバツツジの変種とされ雄しべが10本あるのが違い。

葉が展開するより少し花が先に咲く

花はコバノミツバツツジより濃いピンク色だが変異が大きい


カナクギノキ(鉄釘の木)<クスノキ科>

葉の展開と同時に花が咲く、雌雄異株。和泉葛城山では日当たりの良い斜面でみられる。作業小屋の前にもあったが伐採されてしまった。クスノキ科のクロモジ属の中では唯一高木になる。老木になると樹皮が不規則に剥離して鹿の子模様になるので「鹿の子の木」が訛ってカナクギノキとなったといわれている。


黄色い花はクロモジの花にそっくりだが1月ほど後に咲く

エイザンスミレ(叡山菫)<スミレ科>

葉が深裂する無茎種のスミレ、和泉葛城山では葉がよく似たヒゴスミレ(花色は白)が日当たりの良いところに多く見られるが、本種は半日陰の林内の斜面で見られる。葉は大きく3つの小葉に分裂して各小葉も深裂する。


花の色は白色から淡紅色と変異がおおきい。
和泉葛城山では薄いピンク色が多い

ナガバモミジイチゴ(長葉紅葉苺)<バラ科>

日当たりの良い林縁や伐採後に多くみられる。作業道の脇や植栽樹の周囲に多く棘がするどい。花は枝から下垂する。上向きにさくニガイチゴと対照的。果実は一月ほどで熟しどちらもおいしい。葉は長細くモミジの葉を引き伸ばしたような形。


花は前年に出た枝につく
花が咲いた枝は秋には枯れてしまうが
硬い枯れ枝に棘が残り、作業時に痛くて困る枝になる










2021年3月21日日曜日

 和泉葛城山の早春の花(2021/03/20)

3月になると和泉葛城山のブナ林でも徐々に植物の芽が膨らみ、樹木や草本の花も咲き始めます。目についたいくつかを紹介します。

アブラチャン<クスノキ科>の雄花(花柄がある)
9本の雄しべは弁が開いているのが見える
黄色く見えるのは腺体のようだ、蜜をだしているのだろうか?


フキノトウ(雌花)は大きくなって開花--早春の味覚は食べごろを過ぎたみたい


タチツボスミレの花(日向で一輪だけ咲いていた)


ニワトコの花は一枝だけ咲いていた(赤く目立つのが雌しべの柱頭)


ミヤマシキミの雄花はまだつぼみ

天ぷらにすると美味しいコシアブラの芽も色づいて来た


アオキの雄花もだいぶ伸びてきた。もうすぐ咲きそう


2020年10月28日水曜日

 秋の味覚

ナツハゼの果実が赤から濃紺色になっていました。取って食べてみると甘酸っぱくて美味しくなっています。ナツハゼは、ツツジ科の植物でブルーベリーと近縁(スノキ属)でおいしいのは当然かもしれません。ブルーベリーとくらべると小さな実ですが素朴な美味しさで、秋の楽しみです。葉は黄色く色づいていきました。


ナツハゼに他にもアキグミの実がおいしくなってきました。食べると甘いですがすこし口に残る味です。机に和泉葛城山の秋の味覚を並べてみました。

左端は作業小屋の前のアカマツの下におちていた、エビフライ(リスが松ぼっくりの実をほじくって食べた跡)です。


2020年10月22日木曜日

秋から晩秋の和泉葛城山の花

 センブリの花が咲き始めました

 センブリが花を咲かせていました。センブリはリンドウ科の小さくて可憐な花。花冠の裂片(花弁)の基部には、2個の蜜腺(緑色)がありその周りに毛が生えています。アリが蜜をさがしてきている花も有りました。



センブリの葉を齧ると苦味が口中に広がります。
センブリの細い葉を齧ると苦味が口の中に広がって長時間消えません。昔は胃薬としてよく使われたそうで(当薬)、千回煎じ(振り出し)ても、薬効が消えないというのが名前の由来だそうです。



2020年8月15日土曜日

オオキツネノカミソリの群生

 オオキツネノカミソリが盛りは過ぎていましたがきれいでした。ここの群生は見事です。ヒガンバナと同じ様に花が咲くときには葉はまだでてきません。ヒガンバナより1ヶ月以上早く真夏に咲きます。


土手に群生しています。


2020年7月31日金曜日

2020年7月の花と昆虫

 梅雨があけて、夏本番の和泉葛城山、夏の花が咲きはじめ、

昆虫たちも活発に活動している。ヒグラシとエゾゼミも
鳴き出した。7月に見た花と昆虫を紹介します。(YD

ムラサキシキブ(シソ科:旧クマツヅラ科)の花
秋の実は目立つけど、夏の花はひっそりと咲いている。
<作業小屋の横>
















ヤブジラミ(セリ科):果実は虱?に似ている。
山頂道路のあちこちで咲いている
オヤブジラミに似るが1月以上遅く咲く
ミゾホオズキ(ハエドクソウ科:旧ゴマノハグサ科)
黄色い花が湿った場所を覆っている

オカトラノオ(サクラソウ科)
虎の尾の下から順に咲いていく
ヒヨドリバナ(キク科)咲き始め
柱頭が出始めている。

















ムラサキニガナ(キク科)
背は高いけど花は目立たない
タニタデ(アカバナ科)ミズタマソウと同属
湿ったところにひっそりと咲く
タニタデの花拡大:雄しべ2本、中央雌しべ、花弁・萼片各2枚






ナツハゼ(ツツジ科)の若実
ブルーベリーと同属で熟すと美味しい!

サカハチチョウ(夏型)作業小屋の壁に飛んできた!
下向いているので、白い斑紋が八の字に見える
ヨツスジハナカミキリ:カップル交尾中
オカトラノオの葉の上で
コバネヒメギス(作業小屋の前の道路脇)





エダナナフシ(作業小屋の壁にやってきた)触角が長い

  和泉葛城山の春の花(2021年4月22~26日) ヤマウグイスカグラ(山鶯神楽)<スイカズラ科>の花 日当たりの良い林縁でひっそりと咲いている。花はあまり目立たないが6月ごろに赤い実がなり甘くて美味しい。名前の由来はウグイスの鳴く頃に咲くからとか。 花は沢山は咲かないので見逃...